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第136回 切磋琢磨

2016年11月26日

「切磋琢磨」という熟語は「切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如し」という言葉を縮めてできたものです。これは孔子の弟子の子貢が言った言葉です。孔子と子貢が話していたとき、子貢が詩経にうたわれているこの言葉を引用したところ、孔子が「それでこそおまえと一緒に詩の話ができるね」と喜んだという話が論語におさめられています。「切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如し」の訳は諸説ありますが、金谷治さんの『論語』(岩波文庫)の解説によると、「切」は骨、「磋」は象牙、「琢」は玉、「磨」は石を磨くことであり、つまり象牙や玉、石など磨き方にはいろいろありますが、そうやって磨いていくとピカピカに美しくなっていくという意味です。ここからイメージされるのは、最初はあまりきれいでないものをあちこち削り取ったり磨いたりしているうちにピカピカになる、その変化に目を見張るものがあるということです。そうして自分の道に励んで修養を積むことを「切磋琢磨」というようになりました。たとえ辛く苦しくとも自分を磨いていけば必ず伸びていけるのです。

現在では、仲間と競い合うことによってさらに自分を向上させていくという意味が広く知られていますが、本来はひたすらに自分を見つめ、学問、精神、人格を磨き、今の自分よりもさらに自分を向上させていくことです。とはいえ、たった一人で磨き続けるのは強い精神力を必要とするので難しいものです。そこで友人や同僚などと互いに励まし合い共に向上していくことが大切になるのです。

しかし今の自分はどのくらい成長したかということが自分自身ではわかりにくく、客観的に成長度合いが見えるものではないので、自分を磨くということは気持ちが萎えて怠惰に流されやすいものです。したがって、これ以上は頑張らなくても良いなどと、現状に満足してしまうかもしれません。だからこそ、自分自身を叱咤激励してくれるこの教えには価値があると思います。

近藤

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第135回 公民館職員について

2016年11月20日

図書館や博物館に司書や学芸員がいるように、公民館にもちゃんとした「公民館職員」がいます。文部科学省の「公民館の設置及び運営に関する基準」の第8条では「公民館に館長を置き、公民館の規模及び活動状況に応じて主事その他必要な職員を置くよう努めるものとする。」とあります。つまり、公民館には館長とその他必要な職員が配置できるように定められています。この職員の中に「公民館主事」という役職があります。「公民館主事」とは、館長の命を受け、公民館の事業の実施にあたることとされています。また正規の職員の他に、非常勤の職員を置くこともできます。公民館の職員になるには、市町村の職員(公務員)として採用される必要がありますが、指定管理者制度で運営される公民館職員の採用は、指定管理者が行っています。また、義務ではありませんが、公民館の職員となるにあたっては、大学等で社会教育に関する科目を履修することが望まれます。この社会教育に関する科目は、公民館で働く人に限らず、公務員や教職、また司書や学芸員の資格を取るために必要な科目となります。また、現職の公民館職員には、国、都道府県、市町村、全国公民館連合会、都道府県公民館連合会などの主催により、個別のテーマや経験年数ごとに、様々な研修機会が与えられています。しかし最近では、職員研修を実施していない市町村もあるみたいです。公民館の職員について、第8条には「公民館の館長及び主事には、社会教育に関する識見と経験を有し、かつ公民館の事業に関する専門的な知識及び技術を有する者をもって充てるよう努めるものとする。」ともあります。1960年代から1970年代にかけて、全国各地の市町村が公民館職員として専門職採用をした時期があったのですが、1960年代後半から各地で専門職員が相次いで不当配転されるとい事態が起きました。社会教育や公民館活動に識見を持った職員が配置されることによって、素晴らしい実践が取り組まれる。この当たり前のことが自治体に理解されず、逆に意図的に専門職員を実践の場から排除する政策が推し進められるようになっていったのです。現在では、公民館職員として専門職の採用を継続している自治体は極めて少ないようです。その代わりに知識のない職員が配置されるという現状にあります。市町村の合併や、それによる公民館の廃止、職員体制の後退など、公民館の職員に対する問題は溝が深まるばかりです。公民館職員の問題は、公民館自体の問題を考えるときの基本です。そして、こうしたあらゆる課題を整理し、克服するために、公民館の職員についてより深く考えていかなければいけないのです。

岡田

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第134回 好意を持ってもらうこと

2016年11月13日

人間誰しも、嫌いな人から物を買おうとは思いません。そのため、商談を成立させるためには、好意を持ってもらい、好きになってもらう必要があります。

では、どのようにすれば、好意を持ってもらえるでしょうか。

いろんな方法がありますが、「聞き上手は好意を持ってもらえる」ということです。人間誰しも、話を聞いてもらえると、スッキリしますし、聞いてくれた人に対して、とても好意を持つものです。

トップセールマンと呼ばれる人たちは、自分から話をすることが少ないということをご存知でしたか?彼らは話をするのが上手なのではなく、相手に話をさせる、相手から話を聞きだすのが上手なのです。いろいろと話をしてしまった後は、スッキリして聞いてくれた人物に好意を持ち、その後でセールスの話をすれば、かなり高確率で成功するものです。

ここで問題になってくるのは、どうやって話を聞きだすかです。上手にやらないと、質問責めになって、刑事の尋問みたいになってしまいます。

そうではなく、自然にさりげなく進めていく必要があります。

まずはきっかけが必要ですが、そのあたりは、天気、ニュース、スポーツなど、一般的な雑談でジャブを打ちましょう。後は、相手の興味のあることや趣味を調べておき、その話題にうまく持っていくのです。

人間誰しも、自分の興味のあることや趣味については、ぺらぺらとまるで人が変わったかのように話し始めます。そして、相手の興味のあることや趣味について話をさせて、スイッチが入ってしまえば、もうこっちのものです。うまく相槌を打ち、話したいことを全部吐き出させてしまうのです。

そうすれば、話し終わったらスッキリして、あなたに好意を持ちますし、「なんの話だったっけ?」という感じで、セールスの話も切り出しやすくなります。

また、セールスの話をしていても、好意的に聞いてくれますから、商談も成立しやすくなるのです。

 

寺澤

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第133回 マネジメントスキル

2016年11月06日

ひと口に「マネジメントスキル」といっても、職業や職種によって、かなり多岐にわたります。

なかでも、部下や同僚、職場のスタッフを上手に管理して、業績を向上させる能力が代表的なものではないでしょうか。また、個々のスタッフの能力を高め、できるだけ費用と時間をかけないで、一定期間内に目標を達成させるということも、マネジメントスキルのひとつです。

経営管理的なスキルと、コミュニケーション力、交渉力などのヒューマンスキルを含めたものまでをマネジメントスキルとする場合もあります。

マネジメントスキルというのは、経営管理・人間関係の円滑化を含めた、ある意味「仕事に対する総合的な能力」ともいえます。ですから、どちらか一方ということではなく、両方の能力を身に付けることが望ましいでしょう。

経営管理的なスキルとしては、就業している企業の分野で必要とされる基礎的な専門知識はもちろん必須。可能であれば財務、マーケティ ング、研究・開発など、関連するほか部署の現状を把握しておくことも、自分が管理する部署の業績を向上させる要素となります。ヒューマンスキルは、職場内の人間関係の調整、部下の育成などが中心になります。ただし、上から叱咤激励するだけでなく、同じ目の高さで、相手の意見や提案に耳を傾けることは忘れないようにしたいものです。

マネジメントスキルをアップするには、書籍などを読み独学することはもちろん、セミナーや研修を受講する方法などがあります。組織のマネジメントは、「制度やしくみを整備することによる取組み」「個人のやる気を喚起するための取組み」に大きく分けられます。

通常業務においては、後者の割合が高いといえるでしょう。部下や同僚など、自分が管理するスタッフの向上心を高めるためには、「部下の存在意義を認める」「知識・スキルの習得を促す」「良好な人間関係を構築する」ことがあげられます。なかでも、「部下の存在意義を認める」ということは大切な要素。人間は「自分がいてもいなくても、何も変わらない」という思いにとらわれると、やる気を失ってしまいます。逆に、存在意義を認められれば、自分の存在に自信が持て、よりいっそう業務に取り組む意欲がわいてくるものでしょう。

部下ひとりひとりのモチベーションを高く保てるようにするのは、リーダーの役目。日ごろからマネジメントスキルを磨き、いざという時に効果的に生かしたいものです。

 

山本

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