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第536回 マイナーな薬物

2024年05月19日

大麻など以外にも多くの薬物が存在します。

まずは有機溶剤です。「シンナー」などと呼ばれたりします。そもそもシンナーは「thin(薄い)+er」で薄めるものという意味です。接着剤や塗料を薄める液体として使われています。化粧剤やマニキュアやヘアスプレーとしても使われたりします。

トルエンという化学物質が使われているので、多量に吸うことで頭がボーッっとしてクラクラします。これは1960年代に少年少女を中心に流行し、ビニール袋などに詰めて吸われたりしていました。

袋詰めのアンパンを食べている姿に似ていることから「アンパン遊び」と呼ばれていました。もちろん目立つので液体を紙に含ませて吸ったりもしていました。シンナーは吸うと心地よい陶酔感が得られますが、使い続けると集中力や判断力の低下が起こりまた総じて無気力になっていきます。

流行した理由としてはどこでも買えると言うのが大きかったようです。しかし法律が厳しくなったのと不良文化の衰退と共に流行も廃れて患者数も減っていきました。

次はMDMAです。MDMAとは「メチレンジオキシメタンフェタミン」のことです。メタンフェタミンとは覚醒剤のことで、MDMAとは化学的に合成された覚醒剤に似た薬品のことを指します。実際、カラフルでコミカルな形状の錠剤として売られていることが多く、そのイメージの軽さもあってダンスクラブなどでよく利用されたりします。

効果は覚醒剤に近く服用から数時間は多幸感が続きますが、反動で不安・不眠・記憶障害などが見られます。加えて錠剤の雰囲気から分かるように危険な混ぜものの他に別の薬物なども混じっていることが多く非常に危険です。

一般的に性行為に関連して使われることが多いので「エクスタシー」と呼ばれることもあります。

次はLSDです。LSDとは「リゼルグ酸ジエチルアミド」のことを指しすごく歴史が古い薬物です。小麦やライ麦などに「麦角」というカビの一種がつくことがあり、これを食べると手足が壊死したりして死んでしまう事例があります。この麦角から合成されたのがLSDです。LSDは幻覚剤として有名です。

次は向精神薬です。向精神薬は精神科で出される睡眠薬や抗不安剤などの薬物全般です。これ処方された以上に飲んだり、または人から違法に譲り受けて飲み過ぎてしまうことがあるそうです。

大前提として精神科で処方される薬は用量を守っていれば安心して飲めるものです。ただ長期的な服用によって慣れが生じることがあり、規定量以上に飲んでしまい想像しない効果が出たり、また薬が手放せなくなる可能性もあります。

最後は「危険ドラッグ」です。以前は脱法ドラッグと呼ばれていました。ある薬物が違法指定されるたびに構造を少し変えて販売すると言うことが繰り返されてきたからです。構造が少し変わっても効果に大差はありません。最終的に法律が変わったことで沈静化が図られました。

福田

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第535回 脱構築 二項対立に縛られるな

2024年05月06日

脱構築と言うのはフランスの哲学者ジャックデリタが提唱した考え方で、簡単に言えば二項対立の構造を崩すという事です。

デリタによれば西洋哲学は善と悪、主観と客観、神と悪魔など優・劣の枠組みを前提として構築された論理展開であったが、脱構築ではそのような枠組みが持つ矛盾性を明らかにして、過去の枠組みから脱し、新たな枠組みへ構築を目指します。

例えば最近よく耳にする「多様性」という枠組みから考えると分かりやすいかもしれません。多様性が大事だと主張する人は、当然ながら画一主義や全体主義を批判します。すなわち、彼らは「多様性と画一性」及び「多様性と全体主義」という二項対立があり、対立されてるものはより劣ったものだという考えになります。

 

この例題に対して脱構築をすると「多様性が大切だ多様性を認めろ」という主張自体がそもそも画一的で全体主義的だという批判に成り立ちます。多様性が重要なのであれば、様々な考え方が認められるべきでありますが、その考え方であれば「画一性や全体主義主義は素晴らしい」という主張もまた認められるべきであります。

しかしそれを認めれば多様性は必ずしも重要ではないという事になり、元々の考えから矛盾して事になってしまします。

 

脱構築を批判の道具としてもっと使いやすくするのであれば、Aの考えとBの考えがあるとしてある人がAを主張し、この人を批判したいと思ったときにその人の枠組みに入って「AではなくBが良いと思う」と批判することは多くに人がやってしまいます。しかしもっと効果的なのは、「そもそもAかBかと考えるのがおかしい」と指摘することになります。向こうが提示してきた議題をそもそも破壊してしまうことになります。要するに「同じ土俵で戦わない」という事ですね。

 

捻くれた使い方をお伝えしてしましたが、二項対立というものは企業問題を解決するのに便利なもので例に挙げると「強みと弱み」、「チャンスとリスク」、「デザインとコスト」などになりますが、この二項対立を設定してしまったばかりにその思考の広がりに制約をかけてしまうこともあります。問題に対して行き詰ったら、その枠組みごとひっくり返してみる「脱構築」してみてはいかがでしょうか。

藤浪

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