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第66回 会社内での裁判員裁判

2016年01月03日

先日、小雨の日にある社員が「このくらいの雨ならいいか」とステンレスシンクにシートをかけなかったことで、社長がその社員と先輩社員を怒鳴り叱ったことについて、それが是か非か皆で考える機会がありました。

裁判員裁判形式でお互いの弁護人役が意見を述べ、裁判長役と裁判員役による評議の結果、判決が出されました。

今回は本人よる説明や証人喚問等はありません。

①社長側の弁護人役の意見

ステンレス製品をトラックで運ぶ際に、雨の日は必ずシートをかけないといけないということは以前より決められていたこと。
ステンレスシンクが雨で濡れるとサビが発生する場合があり、クレームの原因になるので、小雨であってもシートはかけないといけない。

②社員、先輩社員側の弁護人役の意見

雨の日はステンレスシンクにシートをかけないといけないということはわかっていたが、このくらいの雨ならいいかと思ってしまい、かけなかった。

これからは周りの人もそのような場面を見た場合は、指摘したり、注意したりするべきだと思う。そして上司や先輩から指摘されたときに、もし自分の考えと違ったとしても、なぜ上司や先輩がそのように言われているのかを考えて、自分の行動がそれに伴っているかどうかも考えてもらいたい。それでも自分の考えの方が強いのではないかという時には、上司や先輩に相談や提案をしたり、話をしてみて、最終的な結論を出していかないと、また同じ間違いが起こると思う。

本人も雨の日はシートをかけないといけないということがわかっているので、今後はこのようなことがないようにしていきたい。

 

しばらく時間をとって、裁判長役と3人の裁判員役による評議が行われました。

 

③裁判長による判決

先輩の指導に対して、なぜ雨の日はシートをかけないといけないのか、意味がしっかり理解できていなかった為、状況判断を誤った。

周りの先輩も伝えてあるということだけでなく、後々の様子もチェックしたり、声をかけるべきである。

社長が怒鳴った件については、日頃より言っていることで、子供ではないので、しょっちゅう社長が言うべきことではないという思いがあったのだと思う。

このぐらいの雨ならいいだろうという判断をしてしまったが、雨で濡れたことが原因で錆びてしまった商品を受け取ったお客様がどう思うだろうかということをまず考えれば、必ずシートをかけようとしたのではないか。

自分で判断をするときに、その先にあるお客様のことを考えたならば、きっと正しい判断ができると思う。

今回みなさん反省しているので、これからは気を付けていただきたい。

 

という判決で今回の裁判員裁判は終わりました。

時間がないから、余裕がないからとつい手間を省いてしまったり、これくらいならいいだろうと目をつぶってしまうことがあるかもしれませんが、それはその場のことしか考えていないからです。

今やっている仕事は何のために誰のためにやっているのかを考えれば、答えは明らかです。

初めて裁判員裁判形式の裁判を会社でやりましたが、第三者からの目線で考える良い機会になりました。

会社内でそれぞれの立場によるいろんな意見があるかと思います。違う意見がぶつかったときには、それぞれの主張を聞いて正しい結論を出して、方針を定めてまとまりのある会社にしていければ、社員同士も仕事もしやすくなり、お客様の為にもよりよい会社となっていくのではないでしょうか。

櫃田

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