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第61回 「海陽学園」をご存知ですか?

2015年12月06日

前回の55回で学校の作るいい子とは、支配者にとって都合の良い人間と書きました。

今回は支配される側ではなく“支配する側”について書いていきます。

ではタイトルに戻りまして、海陽学園とは、全寮制の私立男子中高一貫校として2004年に設立された、イギリスのイートン校を模範とした真のエリートを養成するための上流教育の学校です。この背景には、ゆとり教育による学力低下が富裕層にも影響し、海外との学力差が目に見えて出てきた富裕層の焦りと公立教育への呆れがあります。そのため日本の将来に危機感をつのられているそのスポンサーにはトヨタ、JR東海、中部電力のなどの大企業などが占めており、まさに日本の支配者の支配者による支配者の後継者のための学校です。

この海陽学園で注目するところは授業料の高さです。一般の中高一貫校の年間授業料は100~150万に対し、海陽学園では年間300万以上。単純計算で中高6年間で1,800万以上。その金額に見合うだけの設備や、本場イギリスのイースト校から直接講師を招くなど教育環境は豪華絢爛です。その高額な授業料ゆえに、経済的な問題で中流家庭の親は諦めざるを得ない状況が簡単に見て取れます。事実、海陽学園に入学した生徒の親たちは、7割以上が年収1,000万円を超える高所得者層で占められています。

高額な授業料の有名私立校は海陽学園だけではありません。福岡には 「福岡リンデンホール小学校」という有名私立学校があります。ここは幼稚園・小学校・中学校・高校・短大・大学など計56校を全国的に展開している都築総合学園グループが経営している学校です。この福岡リンデンホール小学校は、授業(国語以外)も生活も寮もすべて英語の生活をさせられるために24時間英語漬けの学校生活を送り、国際的に通用する人間を作り上げている学校です。また静岡県にある 「加藤学園」 も福岡リンデンホール小学校ほどではないが、幼稚園から高校まですべて英語授業が行われていて、将来海外大学への留学までを視野に入れたエリート教育をしています。

日本の大学の国際的な地位が下がっている今、多くのエリートは海外の大学に行きます。たとえば日本TOPの東大のランクは、世界TOP100に入ってません。上位はもちろんアメリカのハーバードやイギリスのケンブリッジなどが独占しています。ゆとり教育によって日本は公立教育が崩壊しただけでなく、国際的にも教育後進国になってしまったのです。だからこそ、この事態をなんとかしようと一部の私立校では金に糸目をつけない設備投資を行い、国際的な教育を促進しているのです。事実こういった有名私立を卒業した生徒は日本の大学へはいかず、アメリカの有名大学へ留学し、国際レベルの学力を得ています。日本の教育が完全にダメになったために、金持ちは海外大学で国際レベルの学力を得て、貧乏人は崩壊した公立教育を受ける。まさに、お金のある順に日本を脱出しているのです。こういった図式ができているために教育の格差は広がり続けているのです。

日本を牛耳る支配者層の多くは有名な海外大学の留学経験がある。そして海陽学園をはじめとするエリートを養成するに莫大なお金が必要となる。親がエリートでなければ、子にエリート教育ができない。やはり親あっての子である。医者の子は医者、政治家の子は政治家になるように、サラリーマンの子はサラリーマンである。

山本

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