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第515回 ジャネの法則

2023年10月15日

年と共に時間の経過が早くなるというのは誰もが持つ感覚だそうです。

これは「ジャネの法則」と呼ばれています。フランスの哲学者ポール・ジャネが「時間の感じ方は年齢に反比例する」と発言しています。例としては3歳児の子供にとっての一年は人生の3分の1なのに対し、10歳なら1年は人生の10分の1となるわけです。人生全体から考えると同じ長さが短く感じられるわけです。

実際に子供の頃は一日が長く、老人になると短く感じられるものです。

もちろん1つの説なので絶対に正しいと言うわけではありません。ただ感じ方以前に高齢になるほど肉体も脳も衰えます。すると若いときほどフルに活動しづらくなりますので人生の絶対時間も減る可能性があります。加えて認知症になったりしたら認識すらあいまいになってしまいます。

時間は光のように過ぎ去っていくものです。よってその時間を濃密に過ごしさらに認知症になりづらくなる決定的な方法を試す必要があります。

その方法は自分も早く生きることです。アメリカのオレゴン健康科学大学が65歳以上の人を対象にして研究をしたことがあります。歩く速度が遅い人は高確率で認知症になると判明しています。特に認知症になる人は12年も前から歩行が遅くなるそうで、歩く速度だけで認知症になるかを見分けることができます。もちろん認知症だけでなく鬱になるほど動作は全体的に遅くなるものです。

余って重要なのは動作を速くすることです。例えば10秒だけでも良いので早歩きしてみたり、いつもより早く着替えてみたりするなど意識してやってみると良いでしょう。

またやる気が湧かないときは指など体の一部だけでも早く動かしてみるのも有効です。それだけでも気持ちは上がります。

福田

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第514回 前後際断 昨日は昨日 明日は明日

2023年10月09日

私たちは過去、現在、未来という時間の流れの中で生活しています。

しかし、たった今生きている生きている現在は「後」の過去や「前」の未来ではありません。これを前後際断と言います。

道元禅師はこの言葉を薪と灰に例えて説明しています。薪は燃えれば灰になりますが、灰になれば薪に戻ることはない。

薪は灰の前の姿でもないし、灰は薪の後の姿でもない。薪は薪であり、灰は灰であってどちらも独立している。

つまり繋がっているように見えていてもそれぞれは前後で切り離されているという事です。

このことから過去にとらわれていたり、また無闇に未来に不安を抱えることは無いという事が分かります。もし過去に失敗があったとしてそれを引きづって今日を生きるのか、過去は過去として内省し、今を毅然と生きるのかが大切なのではないでしょうか。

 

藤浪

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第513回 冷暖自知 何事も自分で経験して初めてわかるもの

2023年10月01日

器に入っている水は見ているだけでは冷たいのか暖かいのか分かりません。

実際に飲んでみるか、または器に手を入れてみて初めてどのくらい暖かいのか冷たいのかが分かります。

それが「冷暖自知」という言葉で、何事も教えられるものではなく自分で体感するものだという意味です。

現代社会において様々な情報があふれている中でスマホやパソコンを少し弾けばいくらでも知識を得た気持ちになってしまいます。

しかし、いくら情報を集めても本当に理解しているかという事は別物になります。

気になる飲食店があったとして、いくらサイトで高い評価や多くの人の口コミが良かったとしても、自分にとっては食べに行くと不味いかもしれない。反対に不味いと言われているお店の方が、美味しいと思うかもしれない。

このサイトに載っている情報というのは、「美味しいと言われているお店」というだけで、実際に食べてみて初めて「美味しいお店」になるという事です。

実際に体感することで経験を積み重ねていき、自分にとって何が正しいのかを判断及び行動が出来るようにしていくことが大切だという事です。

 

藤浪

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第512回 (旧)介護の日

2023年09月24日

9/25は、「がんばらない介護生活を考える会」が2005年(平成17年)に制定。一方、厚生労働省では2008年11月11日に「11月11日」を「介護の日」と制定したため、同団体でも「介護の日」を11月11日に変更しています。
超高齢化社会である現在、高齢者の増加とともに介護を必要とする方も増加しています。このような状況もあり、近年では介護も身近になりつつあります。そんな今だからこそ、より多くの人々が介護について考え、関わっていくことが重要になってきます。
しかしこれまで介護に携わることがなく、介護に携わる方も近くに居ない場合、介護の知識や情報はあまり持っていないことがほとんどです。そこで厚生労働省は、介護に携わる方だけでなく一般の方々にも介護に関する知識や理解、認識を深めてもらいたいという思いから「介護の日」を制定しました。
「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」の「いい日、いい日(11月11日)」にかけた覚えやすく親しみのある語呂合わせとなりました。
毎年11月11日「介護の日」の前後2週間は、介護に関するイベントが多く開催されているそうです。
知らなかった介護の知識や技術について学べるほか、今後の介護について考えるきっかけにも繋がるのではないでしょうか。
また、「介護の日」の目的である「一般の方々にも介護に関する理解や認識を深めてもらう」ということを広げるためにも、誰でも参加できるイベントであれば、友人や家族を誘って一緒に行ってみるのもいいのではないでしょうか。
外山

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第511回 サウナと冷水浴の健康効果

2023年09月17日

フィンランドで23000人を対象にした調査でサウナをよく利用する人は認知症やアルツハイマー病のリスクが65%も減ったという結果が出ています。

その理由としては熱気にあると考えられています。

心理学的に「棚上げの技術」と言うものがあります。これは悩みや心配をいったん棚に上げるように忘れることを指します。悩みには解決できなかったり、考えるだけ無駄なものもあります。

こんな時はいったん考えるのを忘れて時間を経たせれば、思考が整理されたりテンションが戻ったりして前向きに考えることができます。

でもそんなに簡単にできるのかと考えると思います。

そこでサウナです。高温と熱気は生命にとって何より異常な緊急事態です。よってその状況が優先されて悩みが棚上げされるのです。

さらに多くの人はサウナの後に冷水浴をすると思います。これも熱気と同様に死に繋がりかねない緊急事態なので、この時にも悩みが棚上げされます。

ただ実際に入ってみると、熱を逃がさないように表面の血管が引き締まり魔法瓶のように熱がこもります。さらに水風呂をでた後に休憩すると放熱しにくい状況が続きポカポカした感覚を得られます。これらを1~3セット行うことでよりその感覚が強く感じられます。これを「ととのう」と呼んだりされています。

これは熱気と冷感という異常事態に対してイヤでも身体感覚に集中している状態になるので一種のマインドフルネス状態になっているとも言えます。

ですがそんなに頻繁にサウナに通うことはできない人もいると思います。

なので普段の入浴で応用する方法を試して見るのをオススメします。それは冷水シャワーです。お風呂上がりに数十秒でいいので、冷水を浴びて見てください。

実際イギリス研究者のリンゼイ・ボムスらは3000人を対象として温水シャワーを浴びるだけと温水シャワー後に30秒間冷水シャワーを浴びるグループに分けて調査をしました。すると冷水シャワーを浴びていた人は体調不良の日数が29%減少していたそうです。

ちなみに冷水シャワーを浴びる時間を30・60・90秒と変えても評価に変化はなかったそうです。なので30秒だけでも冷水シャワーを浴びることが重要になります。

そしてアメリカのバージニア・コモンウェルス大学医学部の調査で鬱の症状が軽くなるという結果も出ています。

「お風呂+冷水シャワー」はプチ「サウナ+冷水浴」とも言えるオススメの習慣なので鬱軽減などの健康維持のためにもやってみてください。

福田

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第510回 無功徳 見返りを求めてはいけない

2023年09月10日

無功徳とはダルマさんの愛称で知られている達磨大師が禅を中国に伝えた時の話です。当時の中国の権威である武帝は仏教への信仰が厚く、大奥の寺を建立して仏心天子と世間から呼ばれるほどでした。

武帝は「私は即位以来、寺を造り、経を写し、僧を沢山作り上げてきた。この私にはどのような功徳があるのでしょうか。」
達磨大師は「無功徳」、たったそれだけです。
何のご利益もありませんよの一言で済んでしまいました。見返りを求めるのは、あれもこれもしたと頑張ったのに認めてもらえないのだと感情が湧いてしまい心が荒んでしまいます。達磨大師はそこを武帝に諭したのです。

 

私たちは1つの行為対して効果がはっきりと現れなくては無駄な行為だと考えてしまいます。

物の受け渡しなどはあげたらそれで終わりだと考えて、お返しが来たらそれはそれでありがたいと考えることです。

打算的な行為ではなく純粋な人間性の心情から出る行為、これが仏の慈悲というものであるのだということです。

 

藤浪

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第509回 自然淘汰 適応力の差は突然変異によって生み出される

2023年09月04日

自然淘汰とはダーウィンが進化論にて提唱しているものではありますが、自然界の壮大な現象だけでなく我々の生活にも及んでいると解釈できることがあるという事なので紹介します。

まずダーウィンが提唱した自然淘汰とは、3つの要因があります。

 

・生物の個体には同じ種に属していても、様々な変異が見られる。(突然変異)

・変異の中には親から子に伝えられるものがある(遺伝)

・また変異の中には自身の生存や繁殖に有利な差を与えるものがある(自然選択)

 

自然界には葉や花に見える昆虫や砂の色と変わらないようなトカゲなどがいることについて、これらの生物は花や葉や砂の色になろうとして進化したわけではなく、突然変異によって偶然に手に入れたものであるというのはにわかには信じられないことです。

しかし、ダーウィンが考えたことは突然変異によってもたらすことが生存または繁殖に有利、不利の差はまんべんなく与えられ、その中で不利なものについては自然淘汰されたため有利なものが現在まで生き残っているという事です。つまり最初化から保護色を使った生き物がいたわけではなく、突然変異によって赤や緑などの目立った色の個体も現れたはずですが、目立つ色は天敵に狙われやすいため次世代に遺伝される前に淘汰されてしまったという事です。

 

これが我々の生活の及んでいるとはどのようなことでしょうか。

先にダーウィンは適応力の差は突然変異よって生み出されると説明しました。

これを簡単にすると、生き残る力(適応力の差)はエラー(突然変異)によって生み出されるという事です。自分たちは基本的にエラーというとネガティブなこととして取り除こうと考えがちです。しかし自然淘汰の考えではエラーが必須であり、その中でポジティブなものをが起こることによってシステムの向上が図れるという事です。

 

その一例にアリ塚が挙げられます。働きアリは外でエサを見つけると、フェロモンを出しながら巣まで帰って応援を呼び仲間はそのフェロモンを辿ってエサを運搬するという仕組みになっています。ある大学ではこのフェロモンの辿る正確さと時間内に持ち帰れるエサの量の関係をコンピュータシミュレーションで分析する研究が行われていました。

まず最初のアリがエサを見つけてフェロモンを出しながら巣に帰ってきます。次にアリ集団にフェロモンを100%で辿れる完璧アリと一定の確率で間違えてしまうエラーアリを設定して、そのアリの混合率の違いで効率がどう変化したか調べました。

予想としては正確にたどれる完璧アリのみを入れることが最効率と思われたが、エラーアリがある程度存在したほうが中長期的に見れば高くなるという結果となりました。なぜこうなったかというと、最初のアリが帰巣するまでののルートが最短ではなかった場合、エラーアリが何度か道を間違えることで最短ルートが発見される。ほかのアリもそれを使うことで、短期的には非効率だが長期的には高効率になるという事になるのです。

 

このエラーによってシステムの向上が図れるという現象を自分たちの社会にも当てはめる。つまりは組織や会社運営に関してもすべて自分の意図で計画するより、あえてエラーが起こる余地ができれば私たちの生活はより豊かになるのかもしれませんね。

 

藤浪

 

 

 

 

 

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第508回 処暑(しょしょ)

2023年08月27日

「処」という文字には「とめる」「とまる」などといった意味があり、この時期から次第に暑さが収まってくるとされています。太陽の黄経(太陽の通り道に沿って振った目盛りのようなもの)が150度に達した日が処暑となり、毎年日にちは変わります。今年は8月23日だが、年により8月22日が処暑となることもあります。
初候 8月23日〜8月27日頃
綿柎開(わたのはなしべひらく)
綿を包む柎が開き始める頃。柎とは花の萼(がく)のことです。柎が開き始めるとふわふわとした綿毛が中からとび出してきます。この綿毛が木綿の糸や布になります。
次候 8月28日〜9月1日頃
天地始粛(てんちはじめてさむし)
ようやく暑さが静まる頃。天気図には秋雨前線が登場し、冷たい空気とともに秋を運んできます。とはいっても、日中はまだまだ暑く、夏の気候が続きます。
末候 9月2日〜9月6日頃
禾乃登(こくものすなわちみのる)
日に日に稲穂の先が重くなってくる頃。稲穂はこぼれるように実り、色づき始めます。しかし、この時期は台風が襲来してくる時期であり、各地で農作を祈るお祭りが開催されます。
少しずつ涼しい風が感じられるようになり、朝夕が過ごしやすくなるころです。秋の訪れとともに、夏の疲れが出てきます。スーパーや八百屋さんには、少しずつ秋の味覚が並びはじめています。滋味に富んだ旬の食材を使って、料理や食事、器を楽しみながら栄養を補ってください。
また、ときにはシャワーだけでなく、湯船などにもゆっくり浸かって、これからの美しい季節のために、体の調子をきちんと整えておきましょう。
外山

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第507回 汚い部屋は鬱になる

2023年08月20日

精神疾患の方は部屋が多くの場合汚れていく傾向があります。これは部屋の片付けとは余裕があってはじめてできることだからです。よって精神疾患になると睡眠や食事すら危うくなるのでなおさらできなくなります。特に重度の精神疾患の方は文字通り「足の踏み場もない状況」になることもありトイレや風呂すらも使えないレベルに汚れます。そのレベルでなくても余裕がなくなると部屋は汚れます。

たとえばADHD(注意欠如・多動症)ですと整理が苦手なため部屋が散らかる傾向があります。また鬱の場合でも多くの場合で部屋が散らかっていきます。これは鬱になると片付ける気力がなくなり、汚れた部屋を見てさらに気持ちが落ち込むというスパイラルにハマる可能性があります。

なので、思い当たることがあればメンタルを受診する事が重要です。また、できる範囲で部屋を片付けるのが重要です。

片付けの方法としては3つあります。

一つ目は「一時ボックスを作る」です。

これは捨てる・捨てないの二択では判断に勇気が必要になりますが、一時ボックスを用意すれば気軽に片付けることができるからです。そうすれば部屋も綺麗になるし、何ヶ月も使わなければ捨てるにも軽い気持ちで捨てられるようになります。

二つ目は「一個だけ片付ける」です。

全部片付けようと思うと気が遠くなるけど、一個だけと思えば気楽に始められます。そして一個片付ければ他も片付けたいと考えるようになります。これは「たった一ヶ所」と考えても構いません。一個や一ヶ所で終わったとしても何日も続ければ少しはマシになるはずです。

最後の3つめは「写真を撮る」です。

汚れた状態でとりあえず写真を撮っておくことです。そうすれば少し片付けた際に前よりも綺麗になったと感じられるはずです。するとさらに片付けのやる気が湧いてくるはずです。撮影をしない場合は変化を認識できなくてやる気も失われてしまいます。

片付けとは逆に部屋に置いておくといいものもあります。それは「最高の瞬間」を飾っておくことです。自分にとって明確に嬉しかった瞬間の写真などを飾ってみてください。すると日常的にそれらを見ることでその瞬間を思い出して前向きになれるはずです。

部屋は心の延長だと考え、自由に好きに変えていくことであなたの心を幸せに変えていくことになります。

福田

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第506回 喫茶喫飯 目の前のことに集中する

2023年08月16日

喫茶喫飯とは茶に逢っては茶を喫し、飯に逢っては飯を喫すという意味です。つまりはお茶を飲むときは飲むことになり切ればいい。ご飯を食べる時は食べることになり切ればいい。という事です。

 

コロナ明けの初の行動制限なしのお盆休みとなり、外出の予定を立てた方も多くいると思います。

やりたいことや、やるべきことがたくさんあっても、今この瞬間に全力で取り組めるのは一つしかありません。

あちこちに手を付けて何かを忘れたり、何かを片手間にしてしまうと結局何一つ満足に成し遂げられないなんてことになってしまうという事です。

やりかけの物が溜まってくるとあれもこれも出来ていないと不安になってしまうので、一つ一つ何をやるのか集中してお盆休みを満喫してください。

 

藤浪

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過去の日記

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