https://www.fuji-advance.co.jp
〒470-1144 愛知県豊明市阿野町稲葉74-46
2015年09月06日
世界には約1500の活火山があり、日本の活火山の数は110にのぼり全体の7%を占めている。1位アメリカ(174)、2位ロシア(156)、3位インドネシア(130)に次ぐ第4位である。そもそも活火山とは、かつて噴火している火山は「活火山」、噴火していない火山は「休火山」「死火山」と呼ばれていた。しかし、1950年代から噴火していない火山も将来的に噴火する可能性がある火山を「活火山」とし、2003年に「概ね過去1万年以内に噴火した火山および現在活発な噴気活動のある火山」を「活火山」と定義し直している。
地球には十数枚のプレートがあり、そのうち4枚が日本列島付近で重なり合っています。プレートは常に動いており、重なった部分ではどちらかが地球の底へ沈み込んでいきます。このプレートの沈み込む運動の作用でマグマが生まれ、プレートが密集する日本には火山が多いわけである。そして、日本が地震大国であるのもプレートの影響である。プレートの沈み込みに対する反動、跳ね上がりによって起こるのが地震である。
最近、国内の火山が活発化していると感じる人が多い。2011年の東日本大震災を引き起こしたM9の巨大地震があったから、火山の活発化もあり得る。ところが、震源地に近い火山では、噴気の勢いが激しくなったりしたものの、噴火には至っていない。むしろ口永良部島、箱根山、御嶽山など震源地から離れた火山のが活発である。戦後最悪の火山災害となった御嶽山噴火は噴出量約40万立方メートルの「小規模噴火」とされる。では「大規模噴火」とはどのようなものだろうか。先に出た噴出量で言えば、数億立方メートル。1929年の北海道駒ケ岳(約3.4億立方メートル)がそうである。この駒ケ岳以降約100年、大規模噴火が起こってないとなると、これまでの100年近くの火山活動は低調であり、活発化はむしろこれからと考えた方がよいのではないか。
大震災が相次ぐ今と9世紀後半は似ている。
それは9世紀後半に起きた地震と噴火が今同じような場所で起こっているからだ。以下のように。
神津島(838)、伊豆大島(838、886)の噴火 → 三宅島(1983、2000)、伊豆大島(1986)の噴火
中越地震M8(863) → 新潟県中越地震M7(2004)、新潟県中越沖地震M6.8(2007)
富士山(864)の噴火 → ?
貞観地震M8.3(869) → 東日本大震災M9(2011)
仁和地震M8(887) → 想定三連動地震(南海トラフ)
となる。お分かりのとおり、富士山の噴火と南海トラフが残っている。南海トラフはあと数年と言われているとなると、その後に富士山の噴火の可能性があるのではないだろうか。かつて富士山も大震災後に噴火している。
関東地震M7(1433) → 1435年噴火
東海地震M8.3(1498) → 1511年噴火
宝永地震M8.4(1707) → 同年の49日後噴火
となり、先の可能性がより高くなる。なんにせよ9世紀後半と今が似ている事は事実である。人の力ではどうにもできない。私たちができる事は地震や火山の活発化が間もなくやってくることを想定して万全に備える事である。
山本