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第491回 苗字制定の日

2023年02月12日

江戸時代まで公的に苗字を使っていたのは貴族と武士だけだったが、明治維新後の新政府は四民平等の社会を実現するため1870年(明治3年)9月19日、平民が苗字を名乗ることを許可する「平民苗字許可令」という太政官布告が出されました。

しかし読み書きが苦手の人が多く、当時国民は明治新政府を信用しておらず苗字を付けたらそれだけ税金を課せられるのではないかと警戒したため、なかなか広まらなかった。

そこで、1875年(明治8年)2月13日、「平民も必ず姓を称し、不詳のものは新たにつけるように」と苗字を名乗ることを義務づける「平民苗字必称義務令」という太政官布告が出されました。

この布告令には、「自今必ず苗字を相唱うべく、もっとも祖先以来の苗字不分明の向は新たに苗字を設くべし」と記されています。つまり、「これからは必ず苗字を名乗りなさい。祖先以来の苗字が分からない者は、新たに苗字をつけなさい」というのです。
政府による苗字公称の強制は、各方面に混乱をもたらしました。寺に頼み込んで苗字をつけてもらったり、役場総がかりで全世帯の苗字をつくったという例も記録されています。

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第490回 道路交通法改正 自動運転「レベル4」の解禁

2023年02月05日

2023年4月1に施行予定の改正道路交通法により、いわゆる「レベル4」の自動運転が一定の条件下で解禁されます。

CMなどでハンドルを放しても安全に走行ができる謳っているよく見かける自動運転ですが、0~5のレベルによって6段階に区分されており数字が高くなるほど高度な自動運転技術が必要となるとの事です。各レベルの概要としては

レベル0

自動運転装置や支援装置が何も搭載されていない車のこと。車の操作は常に運転手が行う。

レベル1

システムが前後・左右のうち、いずれかの運転操作を支援する車のこと。

自動ブレーキや、前に走る車と一定の距離を保って走行する機能(ACC)や車線からはみ出さないようにハンドルを支援する機能(LKAS)など

レベル2

システムが、前後・左右の両方の運転操作を支援する車のこと。

ACCとLKASの両方が搭載された車によって自動追い越し支援、自動合流支援などができる。

レベル3

過疎地域や高速道路などの特定条件下で、システムが全ての運転制御を行う車のこと。

ただし、システムの継続が困難な場合には、運転者が適切に介入する必要がある。

レベル4

過疎地域や高速道路などの特定条件下で、システムによる完全自動運転がなされる(運転者の介入不要)。

レベル5

あらゆる条件下において、システムによる完全自動運転がなされる(運転者の介入不要)。

 

となっており、今回レベル4の解禁によって特定条件下ではあるものの運転者が介入不要の自動運転が可能になるとの事です。

公道での走行は自転車や歩行者・路端駐車両などの条件が複雑になっておりシステムが処理しきれない場合があるため条件が絞られておりますが、来年開催される大阪万博の敷地内や公共交通機関が廃止されている地域でのバス運行が想定されています。

よって特定条件下によっては乗用車でもレベル4の自動運転が可能となりましたが、一般に普及されるのはまだ先のことかと思われるので今後の動向に注目していきたいと思います。

 

藤浪

 

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第489回 着衣着火

2023年01月29日

調理中にガスこんろの火が接触するなど、何らかの原因で身に着けている衣服に火がついて燃え上がることを「着衣着火」といいます。特に袖口から着火する場合が多く、腹部などから燃え出すと重度のやけどや死亡に至る可能性があり大変危険です。「着衣着火」は、ちょっとした不注意で誰にでも起こりうる現象で、大変危険であるにも関わらず意外と知られておりません。
住宅内での「着衣着火」の原因となりやすいものは、ガスコンロ、ろうそく、ストーブ、たばこなどです。中でも「ガスコンロ」による事故が最も多く、次いで「ろうそく」となっております。
着衣着火の事故事例として
ガスコンロを使用中、上半身をかがめた際に火が衣服に燃え移った。
調理中、ガスコンロの奥にある鍋を取ろうとして袖口に火が燃え移った。
仏壇のお供え物を替えようとした際、ろうそくの火が袖口に燃え移った。
厚着をしていたため、衣服にストーブの火が燃え移ったことに気づくのが遅れた。
など多く上げられています。
電気代の値上げで節電される方が多く、室内でも厚着をしているため調理中の着衣着火が増えているそうです。
服装に注意し、火に近づきすぎないようにしましょう。
外山

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第488回 ニーチェの提唱する価値観の逆転理由はキリスト教

2023年01月22日

古代では「いい」=良い(能力が高い)だったのは、現代において「いい」=善い(人を傷つけない)に価値観が逆転していると言っています。

ニーチェはこれを古来の「とにかく能力が高く強い方が素晴らしい」という考えを貴族道徳とし、現代の「能力が低くてもとにかく人を傷つけない方が良い」という考え方を奴隷道徳と呼んだそうです。

このように価値観が逆転した理由をニーチェはキリスト教が原因であるとしています。

それを理解するためにユダヤ教について知る必要があります。これは文字通りユダヤ人が作った宗教です。ユダヤ人の歴史は迫害の歴史と言えます。紀元前15世紀頃ヘブライといい場所に住んでいたユダヤ人は古代エジプト人に攻められ負けました。そして200年もの間支配され働かされていました。その後モーセを中心として60万人ものユダヤ人がエジプトから逃亡します。しかし彼らは結局40年近くさまよったそうです。その後パレスチナとい場所に自分たちの国を造ったのです。ですがその後別の国に攻め滅ぼされ彼らはまた奴隷にされてしまいました。よってユダヤ人の中には、いつかは神が助けてくれると言うような宗教観が生まれました。そしてユダヤ人の中に救世主であるキリストが誕生しました。

キリストは「隣人を愛しなさい」「右の頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい」というように徹底的な愛を訴えました。その結果、神の救いを求めていたユダヤ教を迫害されてもそれでも愛し続ければ我々は死んだ後天国に行けると変化させたのがキリスト教です。

ちなみにその教義はユダヤの人々にもさすがに異端で最終的にはキリストは処刑されてしまいました。その後キリストは復活したとされ、教えは本当だったと信者はその教えを強く信じるようになりました。

そこから世界人口の1/3もの信者を持つ大宗教に発展しているのです。すなわち迫害の歴史を味わうことで生まれたキリスト教が現代人の大半に浸透しているので強さや能力よりも誰かを傷つけずに弱者に優しくできることが最大級の価値になったのです。

ニーチェはキリスト教の由来を断定したと言うよりも一つの仮説として話している面があります。由来がどうであり「弱者を守り、優しくする」と言う考え自体は素晴らしいものです。全員がその神の教えを信じ、その価値観を持っているならば世界はもっと平和と幸福に満ちあふれているとは思いませんか。しかし、現実的にそのような世界であるとは言えないでしょう。故にニーチェは「神は死んだ」と唱えたのです。

福田

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第487回 令和5年改正予定の労働基準法改正について

2023年01月15日

令和5年に改正予定とされている労働基準法ですが、具体的な改正内容を確認していきたいと思います。

 

月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が、大企業・中小企業を問わず一律「50%」に修正されるとのことでした。大企業は2010年から既に50%となっていましたが、中小企業については50%の適用が猶予されることとなり、25%の割増賃金を支払えばよいとされていました。しかし、改正後は大企業と中小企業問わず一律にて50%となります。

 

今回の時間外労働の計算方法として月60時間を超える時間外労働を深夜(22時~早朝5時)の時間帯に行わせる場合になると、深夜割増賃金率25%に加えて時間外割増賃金率50%となり割増が75%となります。

しかし、法定休日労働に行った時間外労働は含まれず法定休日労働の割増率35%が適用されるとのことです。

また、労働者の健康を確保するため引き上げ分の割増賃金の支払の代わりに有給の休暇(代替休暇 )を付与することもできるとのことです。

 

今回の法改正に該当される中小企業については各業種で基準が異なるのでご自身の職場が該当されるのか確認の必要がありそうですね。

 

藤浪

 

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第486回 2023年施行される法改正を見てみよう

2023年01月09日

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

先日は成人の日ということで、外出すると振り袖姿やスーツ姿の人が多くみられたのが印象的でした。

成人が18歳に変更されたことを知っていましたが、成人式を18歳で行うのか現行のままで行うのかが気になって調べてみました。

元々成人式に関しては法律による決まりはなく、各自治体の判断で成人式は実施されており、現時点では、20歳での開催を継続している自治体がほとんどとのことでした。

18歳は大学受験や就職を控えているため本人の参加が難しい場合と、親や親族にとっては受験や入学、就職活動と成人式が同時期なのは家計の負担が大きいという声がある為、配慮すべきと考える自治体が多いようです。
しかし、成人式の対象年齢を18歳にした自治体も少ないですが存在します。三重県伊賀市は2023年1月と3月に20歳と19歳の成人式を、5月に18歳の成人式をそれぞれ開き、2024年以降は18歳の成人式を5月に開催する予定としています。18歳で成人となるので成人式もそれに合わせるべきだとの考えもあるようです。

去年の民法改正や各自治体の判断に委ねられていたこともあり、当事者の中には混乱される方もいたかと思われます。

今回自身は当事者ではないものの法律の改正によって普段の生活とのギャップに混乱しないように、今年施行される法改正はどんなものがあるのか知ることも大切だと思いました。

 

藤浪

 

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第485回 年越しそば

2022年12月25日

家族一緒に、今年も無事に過ごせたことに感謝しながら食べる年越し蕎麦は、なんとも幸せな味がします。若い世代の方は年越し蕎麦を食べない、という方も多いかもしれません。
そもそも、簡単に作れる料理である「蕎麦」を何故大晦日に食べるのでしょうか?それは、年越し蕎麦には込められた意味があるからなのです。
1・長生きできるように
蕎麦のように、細く長く過ごせることを願って食べられます。
2・今年の不運を切り捨て、来年を幸運で迎えられるように
蕎麦は切れやすいため、今年の苦労や不運を綺麗に切り捨てて、新しい年を迎えるためと言われています。
3・金運が上がりますように
昔の金銀細工師は、細工で散らかった金や銀を集めるために、蕎麦粉を使っていたと言われています。
そのため、蕎麦で金を集めることから、金運が上がるとされました。
4・来年も無病息災でありますように
蕎麦は風雨にさらされても、日光を浴びると再び元気になります。
そのため蕎麦のように、何度も元気に蘇るようにという願いが込められています。
そばの具は縁起が良い食材が選ばれることが多いです。「海老」「ネギ」「油揚げ」は定番といえるでしょう。
「海老」は長寿のシンボルとして親しまれています。腰が曲がっている形から、長寿が連想されるためです。
「ネギ」は「労をねぎらう」という意味がこもっています。風邪をひきやすい年末にピッタリの具材です。
「油揚げ」は「商売繁盛などのご利益があるとされるお稲荷さんの好物」ということもあり、昔から縁起のよい食材として親しまれてきました。油揚げがのったそばは、きつねそばと呼ばれ、金運や仕事運の上昇を願って食べられています。
「年越し蕎麦を食べるタイミング」としては、由来から考えるとやはり「年が明ける前」がいいですね。年越し蕎麦を年が明けてから食べるのは、「新年から運を断ち切る」となるので、一般的には避けた方がいいとされています。除夜の鐘を聞きながら食べる方は、年をまたがないように気をつけてくださいね。
今年の大晦日は、自分なりに一年の厄・災いを断ち切り、これからも元気で長生きできるようにと願いながら、いつも以上に味わいながら年越しそばを楽しんでみようと思います。
本年も残りわずかとなってまいりました。皆様にとってたくさんの幸せが訪れる一年でありますように 。良いお年をお迎えください。
外山

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第484回 ニーチェの思想

2022年12月18日

ドイツの哲学者ニーチェは「超人」「力への意志」「神は死んだ」などのフレーズを提唱した哲学者です。

ニーチェはなぜ神は死んだと強調したのか、それは今の我々の価値観がひっくり返えされているからです。

例えば、「お金を稼ぐ人」と言えばどんなイメージをしますか?有能だけどなんだか少しイヤな印象がある。守銭奴とかのイメージを持ちませんか。

「権力者」にはどんなイメージを持ちますか?余り良いイメージを持てなかったりしませんか。「頭がいい人」「筋力が強い人」「モテる人」のイメージは?と言われれば、良くないイメージを持つ人も多いのではありませんか。

さらに見た目に優れ・知能も高く・体力もアリ・稼ぎの多い「A」と見た目・知能・体力・稼ぎもそこそこの「B」というAとBの二人では良いイメージを持つのはどちらですか?多くの人はBに良いイメージを持つと思います。これはAには能力が高いから内面に問題があるんじゃないかと思うからです。

しかし、実際はその人の能力と内面は無関係です。

次に商品を例にすると、デザイン・性能が良く・電池の持ちが良い・毎月1万円キャッシュバックされるAの商品とデザイン・性能・電池の持ちがそこそこで毎月10円のキャッシュバックされるBの商品ではどっちが良いイメージを持ちますか?Aの方に良いイメージを持ちませんか。

人間では性能が良い方に良いイメージを持たないのに商品では性能が良い方に良いイメージを持つのでしょう。このように人間について能力とイメージは比例せず、価値観が逆転しているとニーチェは述べたのです。

ニーチェの考えでは古来の人間の「良い・悪い」は「良悪」であり能力の高さが評価されていたが、現代の「良い・悪い」は「善悪」であるとしています。能力よりも他人にキズをつけない善人さこそ求められるようになっているからです。

このようになった理由はルサンチマンにあるとニーチェは提唱しました。ルサンチマンとは弱い人間・強い人間に対して抱く恨みのことを指します。例えば、有名人が失言や差別的な発言をすれば叩かれ活動が困難になるような、弱者という王様の機嫌を損ねたら死刑になるような社会になっているのです。このルサンチマンが強くなりすぎたせいで我々の意識は能力が高い=良くない面があるはずだと思われるようになっているのです。

福田

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第483回 漢字の日

2022年12月11日

12/12はいい字一字の日「1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」の語呂合わせから漢字の日と言われていまさ。財団法人日本漢字能力検定協会が1995年(平成7年)に制定した記念日です。

日本漢字能力検定協会では、毎年その年の世相を象徴する「今年を表現する漢字(今年の漢字)」を全国から募集し、この日に併せ京都市の清水寺で発表することになっています。

ちなみに、2021年の今年の漢字は東京オリンピック・パラリンピックでの日本人選手による金メダルラッシュや新型コロナウイルスに伴う支援金などから「金」が採用されていました。

今年はロシアによるウクライナ侵攻や安倍首相銃撃、エリザベス女王崩御。また、最近では記録的な円安やW杯など多くの話題がありました。

一年を振り返り今年の漢字を予想してみるのも年末の1つの楽しみかもしれませんね。

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第482回 映画「母性」鑑賞してきました。

2022年12月04日

映画母性を見て来ました。あらすじとしては、

女子高生が転落死する事件が発生。

その原因を探っていた教師の清佳(永野芽郁)は、自身の過去を振り返っていく。彼女は母親・ルミ子(戸田恵梨香)の愛を受けられず、人知れず悩みを抱えた少女時代を過ごしてきた。

一方、別の場所ではルミ子が娘との関係について、神父に告白する。ルミ子は、自身の母(大地真央)から受けてきた無償の愛を、そのまま清佳に注いできたと証言。

しかし、両者の回想は徐々に食い違いが生じていき、日常に潜んだ壮絶な過去が明らかになっていく……。といった内容になっています。

タイトルにもあるように、この映画は徹底的なまでに母性を描いている作品となっていますが母と子の幸せな光景が見えることはなく禍々しいシーンが続いていく形となっていました。

物語の構成としては、「ルミ子の視点」と「清佳の視点」から田所家の日常が描かれており、同じ光景が2度描かれています。

しかし両者の視点では少しずつ異なっており、どちらが真実なのかわかない為、観る人によって解釈が変わってくるのが醍醐味だと思いました。

ルミ子は母親に病的に依存しており、喜んでもらう為に母親が褒めた絵を描いた人を夫にしたり、自分が母親に褒めて貰うために娘も利用するように見えました。

清佳が自殺未遂をした時に見せた母性に見えたものも、母の最期の言葉に「私の代わりに娘を愛せ」という母の命を未来へ繋げていく使命を背負わされたと感じており、死んでしまっては都合が悪いのです。

ルミ子は娘が死に直面している瞬間でも、やはり母性が芽生えなかったと考えると恐ろしいと思いました。

また母親が亡くなってからのルミ子は義母に娘として認めて貰おうとするも、義母からの激しい嫁いびりに四苦八苦しますが、最後の義母の娘の部屋へ帰って行くシーンで娘しての地位を確立したと解釈できました。

原作の湊かなえさんの作品の映画はほかにもあるのでこれを機に他も鑑賞してみたいと思います。

 

藤浪

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過去の日記

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